脂肪吸引後の色素沈着って?なぜ起こる?どう対処すればいい?
脂肪吸引のリスクの1つである色素沈着。今回はなぜこれが起こるのかと対処法を解説していきます。
脂肪吸引後に色素沈着になりやすい3つの原因
刺激(摩擦や圧迫)
術後は皮膚が乾燥しやすくなります。乾燥した皮膚と圧迫着のスレで色素沈着が生じることがあります。
術後はマッサージを推奨していますが刺激になると色素沈着になるため、マッサージクリームなどを使い必ず滑りを良くするようにしましょう。
皮下血管損傷
脂肪吸引は内臓脂肪以外の皮下脂肪を吸引していくものです。
主に吸引していくのは皮下脂肪の中でもある程度深めの部分ですが、少しも脂肪を残したくない方や、無理に一部分から吸引をしていくと、浅めのsubdermal plexus(皮下直下の血管網)を損傷することになります。
特に超音波デバイス(vaserやLSSA)でこのリスクは上がるとされています。
カリカリのオーダーは近年とても多いですが、1mmも脂肪を残さないで吸い切ることのリスクを理解しておくべきでしょう。
出血が長期に渡り残る
術後の内出血が長期的に残ることで起こります。
術後の内出血は赤→黄色になってやがて消退しますが、ゆっくり吸収される過程で血球内のヘモジデリンが皮内に残って茶色く色素沈着していきます。
色素沈着した場合にはどうすればいいの?
主な対処法は日焼けした場合と似ています。保湿と遮光をしていただきなるべく刺激を避けます。
おすすめの保湿剤:ヒルドイド(ヒルマイルド)、ワセリン
ここにトレチノインやハイドロキノン、ステロイドなどを組み合わせていきます。
ハイドロキノン
メラニン産生抑制してくれます。4%ほどのものを週2〜3回外用していき、刺激が問題なければ毎晩、2か月ほど継続します。
トレチノイン
0.025%ほどで十分です。こちらも週2〜3回外用し、毎晩にしていきましょう。
薄く塗り広げることが重要です。過度に塗りすぎると刺激や皮向けになっていきます。
1か月ほどは少し乾燥しますので、かならずヒルドイドやワセリンなどと同時を塗り重ねましょう。3か月ほどで良くなってくることが多いです
ステロイド
赤みが出ている場合に適切な強さのステロイドを使うのが大事です。
※ステロイド、トレチノイン、ハイドロキノンはどれも長期使用すると逆に炎症や色素沈着を助長させる可能性があります。自己判断せずに、医師の指示に従いましょう。
色素沈着の期間はどれくらい?
皮膚のどの層にあるかによりますが、浅いものであれば半年くらいで、深いものであれば年単位での時間がかかってきます。
深いものであれば脂肪を再注入したり、ピコトーニングが有用なことがあります。
まとめ
脂肪吸引後に起こる可能性がある色素沈着について説明しました。
時間経過とともに改善していくことが多いですが、不安であれば担当ドクターに逐一相談しましょう。
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